本日の作業 断裂したヒモの交換修理
本日の作業 断裂したヒモの交換修理
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本日はよくある修理作業をご紹介いたします。
・あるメーカーの特定年代特有の故障
1枚目の写真で私が指で摘んでいる茶色いヒモが、経年劣化によって断裂したヒモ状部品です。
これはバットフレンジコード(バットスプリングコードとも)と呼び、地味ながら大変重要な役割を担っています。
このヒモが切れることで、連打性の低下 タッチ感がスカスカする 弱音が出しにくくなる 特定の調整項目が実施できなくなるなどなど…
国産ピアノではとあるメーカーの特定年代のモデルのみに発生する事例ですが、ピアノ生産黄金期ということもあり台数が多い症例です。
・古いヒモをキレイに取り除き、新しいヒモを接着します
まずは薬品を使って古くなったヒモと接着剤をキレイに除去します。
その後、規定の長さに切りそろえた新しいヒモ部品を部品の溝にハメながら接着していきます。
このとき同時に、各部の部品点検やネジ締め直し などの細かな微調整も同時進行させます。
この際、ヒモの長さがきちんと揃っていないと仕上がり後のタッチが不揃いになってしまうので、
細かな作業ですが一個一個丁寧に揃えて進めていきます。
・修理完了後、部品の微調整をさらに行います
ヒモ部品がすべて交換できたら、分解した部品をすべて組み立ててピアノに取り付けます。
それで終わりではなく、分解 再組み立てして微妙に位置がズレていないかの確認と、
ヒモ部品が切れていて実施できなかった調整項目の調整を実施し、最後に各部の総点検を行って完了となります。
この修理が終わると、タッチはしなやかに 音色は発音良く華やかに仕上がるので、楽器としての表現力が復元されます。
古川ピアノではグランドピアノやアップライトピアノの調律やメンテナンス
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古川ピアノ 古川航
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