ピアノのタッチって?タッチを変えるには?
ピアノのタッチって?タッチを変えるには?
ご覧いただき有難う御座います。古川ピアノです。
ピアノの弾きやすさ 弾いた感触などを表現する際、「タッチ」という言葉がよく使われます。
今回は、この奥深いタッチについて 少し解説していきます。
・タッチとは?
タッチとは、簡単に言うと鍵盤の弾いた時の感触や、指に感じる軽さ重さのことを指します。
単に感触と言っても、弾力感 戻りの速さ 反応の機敏さ 発音との時間差 などなど様々な要素がありますし、
弾く人によってもどの部分を意識しているのか、どの部分が気になるのか 個人差があります。
・タッチを変える?
調律時に最も多いタッチに関するリクエストは、タッチの重さを変えてほしい です。
どちらかというとタッチを軽くしてほしい との要望が多いのですが、もちろんタッチを重くしてほしいとの要望もあります。
弾き手はそれぞれ手の大きさ 指の長さ 指の力 腕の力 体格、弾く曲の好み などがそれぞれ違いますので、当然弾きやすい(弾いていて指に心地よい)タッチも違ってきます。
そのようなタッチの理想とピアノの現実が一致しないと、弾く度にストレスになって楽しくないばかりか、場合によっては腱鞘炎など指や手を痛めることになりかねません。
もし今のピアノのタッチに満足していない場合は、調律の際にタッチ変更をリクエストされることをおすすめ致します。
・タッチの軽さや重さを変えるには?
どうやってタッチを変えるのか。 重く(または軽く)感じる原因はたくさんありますし、それらを解消する方法も一つではありません。
たとえば必要以上に重く感じるピアノの場合、次のような理由が考えられます。
1.高い湿度の影響を受けて、部品がスムーズに動いていない
2.鍵盤や動作部分の調整が適切になされておらず、重めの感触に感じる
3.調律や音色の調整がこもった感じの音の方向になっており、錯覚的に指の感触が重く感じる(←意外と重要なポイントです!)
4.音響のバランスが偏っていて、ピアノの響きが足りていない場合(ピアノに対して部屋が大きすぎる、絨毯やカーテンなどで音を吸収しすぎる場合 など)
5.弾き手が小さなお子様の場合、成長途上で弾く力が弱いので、ピアノのタッチが普通でも重く感じてしまう
このような中から何が原因なのかを特定することが、タッチを変えるための第一歩となります。
過去には、ピアノを一切調整すること無く、絨毯を一枚取り除くだけで解決できることもありました。
1.ピアノに湿気のダメージや部品の故障等がある場合は…
ピアノの内部は複雑なアナログ機械で構成されています。長期間はもちろん、短期間でも極度に高い湿度にさらされていた場合には、木やフェルトの膨張 金属のサビなどで部品が円滑に動かなくなる場合があります。
最悪の場合は音が出なくなることもありますが、その手前の症状では動くけども重くて弾きづらい という状態が続きます。
このような場合は、膨張した部品の調整を変えたり 調整だけで解消しない場合は部品を修理することで、元のスムースな動きに戻すことができます。
タッチが軽くなるだけでなく、パワーロスが減って音が明るく よりダイナミックなフォルテッシモも出しやすくなることで、表現力の幅が広がります。
次回以降、2~5の原因による重いタッチも改善方法をご紹介致します!
この記事が参考になれば幸いです。
古川ピアノでは、弾きにくいタッチなどでお悩みの方のご相談のほか、調律 中古ピアノの販売などを総合的に承っております。
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最後までお読みいただきありがとうございました!
古川ピアノ 古川航
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